広島城の夜のライトアップ時間・見どころ・高さ・営業時間~ジェットコースターも併設されていた?

日本全国に点在するお城。旅行をするときには、観光ルートとして検討するひとも多いのではないでしょうか。日本100名城のひとつでもある広島城は、私もおすすめのお城です。そこで、広島城のライトアップや見どころ、歴史から天守閣の内部構成まで、詳細にまとめてみました。これを読めば、あなたも広島城に行ってみたくなること間違いなしです!



広島城のライトアップについて

引用元:ひろしま観光ナビ

陽が沈むと、広島城のライトアップが始まります。派手なイルミネーションではありませんが、夜の闇に浮かぶ広島城も幻想的で素敵ですよね。ライトアップは日没から22時までのようです。天守閣の展望台で広島市に沈む夕陽を眺めたあとに、堀の外からライトアップされて存在感を増す広島城を眺めるのはとっても贅沢なプランとなります。

広島城の歴史を辿ろう!

毛利輝元が築いたとされる広島城。現在でも天守閣の見学は可能ですが、築城当時のものではありません。広島城はいつ建てられたのか。なぜ天守閣が失われてしまったのか。広島城の歴史をご紹介します。

広島城はいつ建てられたのか?

戦国時代に中国地方全域で勢力を拡大していた毛利家。第14代将軍の毛利輝元は、天下統一を果たした豊臣秀吉の居城である大坂城の豪華さや、大坂城下の街が発展している様子に驚いたそうです。当時住んでいた城では時代遅れだと悟り、広島城の築城を決意したのだとか。

広島城の着工は1589年、竣工は10年後の1599年とされています。城を建てるのにはやはり時間がかかるんですね。でも、毛利輝元は完成が待ち遠しかったのか、完成する前の1591年に広島城に移り住んだそうです。戦国武将というと厳ついイメージですが、少しほほえましいエピソードだと思いませんか?



広島城は再建された?理由は原爆?

戦国時代には、全国に2万5000もの城が存在したとされています。このうち、修復されながらも現在まで残っている天守閣「現存天守」は、全国で12基しかありません。この中に広島城は含まれているでしょうか?答えはNOです。

広島城の天守閣は、昭和まで存在していました。この時点で、全国に残っていた天守悪は20基。江戸時代に居城以外の城を取り壊されたり、明治時代には要塞として利用できなさそうな城を廃城にされたり、学校や軍用地として転用されてしまったりしました。

明治から昭和にかけては、戦争が活発になります。昭和まで残った20基の天守閣も、第二次世界大戦の空襲などで失われてしまいました。広島には原爆が投下され、爆心地から近かった広島城では、この衝撃で天守閣が倒壊してしまったのでした。



広島城が復元されたのはいつ?

原爆により天守閣が倒壊、門や櫓も消失して石垣と塀が残るのみだった広島城。1951年に広島県で開かれた「体育文化博覧会」の一環で、木造の模擬天守が建てられました。しかしこの模擬天守も、続いて開催された「第6回国民体育大会」の終了後に解体されてしまいました。

天守閣の再建を求める市民の声に押され、1958年に鉄筋コンクリート製の天守閣が復元。広島の戦争からの復興を伝える「広島復興大博覧会」の会場として使用し、その後展示内容をリニューアルするなどして現在に至っています。天守閣以外の二の丸、櫓なども、戦前の資料をもとに1994年までに復元されました。

広島城にはジェットコースターがあった?!

1951年の「体育文化博覧会」で一時的に復元された模擬天守には、驚きの仕掛けが施されていました。なんと、天守閣の周囲に木製のジェットコースター(正式名称はスイッチバックレールウェイ)を配置していて、スリル満点のアトラクションとして人気を博していたのだとか。お城を横目に走るジェットコースター。乗ってみたら楽しそうだと思ってしまいました。

調べてみたら、天守閣の周りにジェットコースターを配置した例は他にもありました。広島での「体育文化博覧会」より約10年遅れの1960年。福岡県小倉市の市制60年を記念する「小倉大博覧会」では、小倉城の天守閣に隣接してジェットコースターを建てたんだとか。1か月で5万人が利用する人気アトラクションだったようです。



広島城の天守閣を楽しむ豆知識まとめ

広島城の天守閣は1958年に復元されたものです。でも、広島に行ったらぜひ訪れてほしい観光スポットであることには変わりありません。広島城に訪れたくなる、広島城に訪れたときに便利な、広島城がもっと楽しくなる豆知識をご紹介します。

広島城の営業時間はいつ?

広島城は24時間営業ではありません。訪れたけど、営業時間外だった…なんてことは避けたいですよね。広島城の営業時間をご紹介します。

広島城は、天守閣と二の丸、また時期によって営業時間が異なります。

天守閣は3~11月は9:00~18:00(入館は17:00まで)
12~2月は営業時間が短く、17:00で閉館してしまいます。

これに対して二の丸は、10~3月は9:00~16:30開館(入館は16:00まで)
4~9月は営業時間が長く、17:30まで開館しています。

いつの時期でも天守閣の方が営業時間が長いので、夕方であれば二の丸から見学するのがよいかもしれませんね。



広島城の天守閣見学にかかる料金は?

広島城の天守閣を見学する場合、有料の観覧券を購入する必要があります。大人ひとり370円、高校生もしくは65歳以上だと180円、中学生以下は無料です。他の施設同様、団体割引もあります。30名以上で大人ひとり280円(-90円)、高校生もしくは65歳以上は100円(-80円)です。これらは天守閣見学だけの料金で、広島城の二の丸は無料で見学できます。

広島城の天守閣の高さはどのくらい?

広島城の天守閣は5層構造です。それぞれ下から、第1層3.8m、第2層4.9m、第3層5.0m、第4層5.7m、第5層7.2mの高さがあります。上層に向かってだんだん高くなるんですね。

第1層から第5層で計26.6m。江戸時代から現在まで残る「現存天守」では、最も高いのは姫路城の31.5m、2番目に高いのは松本城の25m。再建された天守としても、広島城は第6位の高さを誇る比較的大きい天守閣です。

広島城の天守閣からはどんな景色が見える?

広島城は、広島市の中心地にあります。複数の川に囲まれた中州。周囲には碁盤状の城下町が広がり、堀を挟んで南西では広島市中央公園やひろしま美術館の木々が青々と茂っています。

広島城の最上階、第5層は展望台になっていて、周囲を360度見渡せます。展望台は天守閣から張り出して柵に囲まれているので、安全・快適に絶景を望めますよ。広島城から眺める広島市街は、筆者も大好きな景色のひとつです。



広島城の天守閣の内部はどうなってる?

広島城の天守閣は、5層構造です。見学する際は、1層ずつ上がっていくことになりますが、内部の展示物を見て回るのもお城見学の醍醐味。広島城の天守閣には、どんな展示があるのか。1層ずつご紹介します。

広島城天守閣 広島城の導入知識を学べる第1層

天守閣の第1層は入口の上の層。広島城の天守閣に入ってひとつ上がった第1層には、歴史展示室「広島城の成立と役割」が設置されています。広島城の構造や、毛利輝元による築城から始まる広島城を取り巻く歴史の流れを詳しく説明しています。鎧や兜などを試着できる体験コーナーがあったり、広島城の関連グッズを販売するミュージアムショップがあるのも第1層です。

広島城天守閣 広島市民の文化に触れる第2層

第2層には常設展示「城下町広島のくらしと文化」が設置されています。広島城を中心にして広がる、城下町・広島はどんな様子だったのか、人々はどんな生活をしていたのかが学べます。武家屋敷や商家を再現した展示や、大迫力の「広島城下絵屏風」(複製)から、戦国時代の市民の生活を思い浮かべるのも、新鮮で楽しいのではないでしょうか。

広島城天守閣 武士のこだわりを感じる第3層

第3層でも常設展示が置かれています。その名も「甲冑・刀剣など」。広島にゆかりのある刀や鍔、戦国武将の鎧や兜が展示されています。刀も鎧も兜も、戦国武将それぞれの個性が現れています。現在から考えると「効率が悪いんじゃない?」と思うようなデザインでも、武士のこだわりやプライドを反映したものだと思うと興味深いですね。

広島城天守閣 時代にあった催しを楽しめる第4層

そろそろ疲れてきた第4層。ここでは、期間限定の企画展示が開催されています。2021年2月20日~4月4日までは「広島かわいい大博覧会」。広島ゆかりの絵画、広島城関連の出土品、郷土玩具の中に見つけた、現代の感覚でも思わず「かわいい!」と言ってしまうものを集めました。第3層とのギャップで、より可愛さが引き立ちそうですよね。

広島城天守閣 広島市内を広く見渡す第5層

最上階、第5層は展望スポットになっています。四方をぐるり展望台が囲んでいるため風通しがよく、夏でも涼しい風が通り抜けます。入口から上ってきて疲れた脚を休める、おすすめの癒しスポットです。



広島城の玄関口!二の丸ってどんなところ?

天守閣は、広島城のほんの一部。広島城には、本丸(跡地)と二の丸もあります。本丸とは城主である毛利輝元の居住地。敵から攻められた時には、最後の防御拠点となるお城の中でも重要な場所でした。これに対して二の丸は、本丸だけでは足りない機能を補っていました。本丸と二の丸の位置関係はお城によってさまざまで、広島城では本丸に並ぶ形で小さく置かれています。

広島城の二の丸は「馬出」と呼ばれる構造になっています。「馬出」とは出入口に置かれることで、出入口を守るとともに城外への出撃拠点として使う拠点です。つまり、二の丸は広島城の玄関口を担っているんですね。二の丸は無料で見学することができ、復元された表御門、平櫓、多聞櫓、太鼓櫓も見られます。



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