今回は北ドイツの穴場スポットをご紹介していきます。日本人にとってドイツと言えばビールやソーセージ等のイメージが強いですが、これは南ドイツで、南ドイツとは少し雰囲気の違う北ドイツのエリアにもとても魅力的な都市が沢山あります。
ドイツの首都ベルリンやドイツ屈指の湾港都市ハンブルク(実際は海から100kmほど離れていますが)、そして大聖堂で有名なローマ時代から続く歴史の町ケルン等、北ドイツは南ドイツにも負けないほど見どころが豊富なエリアなんです!
北ドイツ観光おすすめルート
日本からドイツに行く場合、ヨーロッパのハブ空港のフランクフルト空港に到着する方が多いと思います。フランクフルト・アム・マインから大きく分けて「ケルン、ベルリン、ハンブルク」がある北ドイツ方面か、「ミュンヘン、シュトゥットガルト、ニュルンベルク」がある南ドイツ方面がありますが、今回の記事では前者の北ドイツ方面へ行くルートを私が行って良かったと思った穴場の町を含めてご紹介したいと思います。
北ドイツおすすめの定番・穴場制覇ルート
ライン川北部のケルンを経由し、ハンブルクとベルリンの後にドレスデンへ行く、フランクフルトから北のエリアを一周するかなりボリュームのある旅程になります。
フランクフルト・アム・マイン~ケルン
フランクフルト空港へ到着後、フランクフルト市内で一泊し飛行機の長旅を癒すか、ケルンへ直接移動することもできます。また、フランクフルトの近くにあるリューデスハイム(MAP)に一泊滞在することもとてもお勧めです。ライン川沿いの美しい景色を楽しめる電車での移動がおすすめです。
ケルンは大聖堂が有名で、歴史に興味がある方はローマゲルマン博物館(Römisch Germanisches Museum)がお勧めです。一泊でも十分観光できると思います。
ローマゲルマン博物館(Römisch Germanisches Museum)MAP
ケルン~ハノーファー
ケルンからハノーファーへ電車かバスで移動します。所要時間は電車で3時間程、バスで6時間程です。
高いけど速くて快適なのは電車(ドイツ国鉄)で、遅いけど安いのはバス(Flixbusがおすすめ)です。
ハノーファーの観光スポットはコンパクトにかたまっているので、1日あれば十分楽しめます。
ハノーファー~ハンブルク
ハノーファー~ハンブルクに電車かバスで移動します。ハンブルクは大都市で観光スポットもとても多く、周りにも魅力的な町が多いので長めに滞在することをお勧めします。
日帰りで行ける穴場の町はブレーメン、リューベック、リューネブルク等があります。中でも一番のおすすめは世界遺産の町リューベックです。
ハンブルク~シュヴェリーン~ベルリン
ハンブルクからシュヴェリーン(MAP)へは電車で1時間で行けます。きれいな街並みとフランス風のおしゃれなお城が見どころです。小さい町なので観光にはそれほど時間がかからないので、荷物を駅のロッカーに預けて観光し、日帰りでそのままベルリンへ行くのもありだと思います。
ベルリンは大都市で観光スポットも多く、1日で有名どころを周りきるのは難しいので、数泊することをお勧めします。また、ベルリンを起点にポツダムへ日帰りで行くこともお勧めします。
ベルリン~ドレスデン
ベルリンからドレスデンへ電車(2~3時間)かバス(2~3時間)で行きます。ドレスデンは旅を締めくくるには最高の町です。川を挟んで対岸から見る旧市街の景色はとても美しいです。見どころが多い町なので1泊以上することをお勧めします。
ドレスデン~フランクフルト・アム・マイン
ドレスデンからフランクフルトへ電車(4時間程)かバス(6時間程)で帰ります。日程に余裕のある方はドレスデンから世界遺産のヴァルトブルク城(MAP)があるアイゼンナハへも立ち寄ってみてください。
北ドイツ観光定番の見どころ+穴場めぐり
上記の旅程の短縮バージョンとなります。主にケルン、ハンブルク、ベルリンを巡るルートになります。
フランクフルト・アム・マイン~ケルン
フランクフルト空港へ到着後、フランクフルト市内で一泊し飛行機の長旅を癒すか、ケルンへ直接移動することもできます。
ケルン~ハンブルク
ケルンから直接電車(4時間程)でハンブルクへ移動します。ハンブルクを起点にリューベックへ日帰りで行くことをお勧めします。日程に余裕があればブレーメンかリューネブルク(MAP)へも行くことをお勧めします。
ハンブルク~ベルリン
ハンブルクから電車(1時間弱)かバス(3~4時間)で行けます。
ベルリンだけでも観光スポットのボリュームは十分ですが、時間がある方は是非ポツダムにも日帰りで行ってみてください。
ベルリン~ドレスデンかフランクフルト・アム・マインへ戻る
日程に余裕がある方は是非ベルリンから電車かバス(2~3時間)で南に下り、ドレスデンへも行ってみてください。
フランクフルトへ戻る場合は電車で4時間程、バスで6時間半程です。
北ドイツ観光定番のベルリンとハンブルクを起点に穴場の町めぐり
北ドイツの観光の定番の大都市ベルリンとハンブルクをメインに楽しみつつ、日帰りで周りの町に観光しに行くルートになります。
フランクフルト・アム・マイン~ハンブルク
フランクフルトから電車(4時間程)かバス(7時間程)で行けます。
ハンブルクを起点にブレーメン、リューベック、リューネブルクへ日帰りで行くことをお勧めします。また、ハンブルク郊外の美しい漁師の町ブランケネセ(MAP)もお勧めです。
ハンブルク~シュヴェリーン~ベルリン
ハンブルクからシュヴェリーンへは電車で1時間で行けます。シュヴェリーンは小さい町なので観光にはそれほど時間がかからないので、荷物を駅のロッカーに預けて観光し、日帰りでそのままベルリンへ行くのもありだと思います。
ベルリンを起点にポツダムへ日帰りで行くこともお勧めします。
ベルリン~フランクフルト・アム・マイン
フランクフルトへ戻る場合は電車で4時間程、バスで6時間半程です。
北ドイツ観光の穴場スポット
以上の北ドイツエリアのおすすめルートでご紹介した観光スポットのうち、個人的に言ってよかったと思った、知る人ぞ知る穴場の町をさらに詳しくご紹介していきたいと思います。
北ドイツ観光で絶対に行きたい穴場都市
北ドイツ:百塔の都ドレスデン
初めてドイツを旅行した時に一番期待を大幅に上回って訪れてよかったと思った都市がドレスデンでした。ザクセン州の州都でもあり「百塔の都」と称される程の美しい町です。第二次世界大戦で連合国からナチスに対する怒りや復讐を全て受けることになり、戦略的に全く意味のない3900トンもの爆弾が町の85%を破壊しました。私がドレスデンへ行ったのは偶然にも最初の空爆があった2月13日で、夜には町中でみんなが手をつないで黙とうをささげる光景を見て何とも言えない感覚を覚えました。
戦争で壊滅的な被害を受けたにもかかわらず、美しい町は復興され新市街地からエルベ川をはさんで見た旧市街はドイツの町の景色の中でもトップに入る程美しいです。
個人的に見どころの1つは黄金に輝くアウグストゥス強王の像(MAP)です。壊滅的な空襲の後で瓦礫の中からほぼ無傷で発見されたものらしく、強王の名前に相応しいタフな像が旧市街から川を挟んで新市街側にあります。
また、旧市街のノイマルクト広場にあるフラウエン教会(MAP)は空襲で崩壊したものの、1994年くらいまで放置されていた瓦礫を集めて復旧工事が行われました。「ヨーロッパ最大のジグソーパズル」と呼ばれる程のとてつもない作業は10年後の2005年に完成しました。
ドレスデンは見どころがとても多いので1~2泊はする価値があると思います。是非、朝、夕方、夜とそれぞれ違うドレスデンの旧市街の景色を見てみてください!
見事に復興されたフラウエン教会と宗教改革で有名なルターの像
ドレスデンの旧市街(昼/夜)
北ドイツ:ハノーファー
人口50万人程の北ドイツの主要都市であり、ニーダーザクセン州の州都でもあります。昔ドイツ人の友達から聞いた話によると、ハノーファーで話されているドイツ語が標準ドイツ語だそうです。
この町の観光スポットである新市庁舎(MAP)は建物の前にある池から写真を撮るとインスタ映え間違えなしです。私が行った時は路線バスが7時間くらい遅延したので、観光できる時間が3時間くらいしかなかったのですが、もう一度来たいと思えるくらい歩いているだけで楽しい町でした。ハノーファー中央駅の建物も壮観なので皆さん是非立ち寄ってみてください!
滞在期間は1日あれば十分楽しめると思います。
ハノーファー新市庁舎
北ドイツ観光のおすすめ穴場の港町
北ドイツ:ハンザの女王リューベック
リューベックはハンザ同盟の盟主の都市でハンザの女王という異名を持つ貫禄マックスの都市です。その名に劣らず川の中洲に堂々と鎮座する世界遺産の旧市街は必見です。旧ドイツマルク紙幣にも採用されていた圧巻のホルステン門(MAP)が世界中からの観光客を迎えてくれます。中世のヨーロッパ都市としての景観が保存されており、観光地としてとても魅力的な町です。ドイツっぽい街並みはあるもののどこか独特な建築物も混ざっており、ドイツの中でも唯一無二の雰囲気がある町です。
丸一日あれば町全体を歩きつくせるので、ハンブルクから電車で片道45分程かけて日帰りで訪れることをおすすめします。町自体コンパクトかつ見どころ満載なので、きっと内容の濃い一日になると思います。
リューベックの旧市街の入り口のホルステン門
北ドイツ:ブレーメン
ブレーメンはご存じの方多いかもしれません。ブレーメン音楽隊の像(MAP)は見つけずらく、正直見つけてもそれ程感動しなかった記憶がありますが、旧市街はとても素晴らしいです。さすが歴史ある自由ハンザ都市の1つとしての貫禄があります。茶色の建物に緑色の屋根が特徴的で、The北ドイツといった町だと勝手に思っています。
中央駅の北にはとてもきれいな市民公園(Bürgerpark)MAPがあるのでそこもとてもお勧めです
一応ヨーロッパの中では大都市な方ですが、町自体コンパクトで丸一日あれば十分見どころは周れるので、ハンブルクを起点に日帰りがおすすめです。
ブレーメン旧市街中心にある聖ペトリ大聖堂
北ドイツ:リューネブルク
リューネブルクはハンブルクから日帰りで行ける、北ドイツで最も美しい中世の町として有名です。個人的にハンブルクへは5回くらい行ったことがあり、行くたびに地元の人からリューネブルクへ行ってこいと言われてたのですが、結局今まで一度も行けずじまいで今私が最優先で行きたい旅先の1つです。
美しい旧市街を作り上げたのが塩です。塩で栄えたことで有名なオーストリアのザルツブルク(ドイツ語で「塩の町」)と同じように、昔は塩は「白い金」と呼ばれたほど高価で取引されていたそうです。塩の交易の起点となるハンザの盟主リューベックからも近いこともあり、立地にも恵まれていたこの美しい町は、第二次世界大戦の戦禍から免れ、現在もそのかつての姿を見ることができます。
北ドイツ観光情報:冬は実際どうなの?
北ドイツの冬は曇りや雨が多く寒さが厳しいです。また、ハンブルクは冷たく強い風が吹く日が多いので、防寒対策は必要です。南ドイツの冬は比較的雪多いですが、主にハンブルク辺りの地域は雪が少なく、雨が多いです。
しかしながら、11月下旬からクリスマスまでクリスマスマーケットを楽しむことができるのが冬のドイツ旅行の楽しみの1つです。グリューヴァインという熱いワインや焼きソーセージ等のグルメや、様々な地元のお土産を買うことができたり、クリスマスマーケットの景色を楽しむこともでき、ドイツ旅行を何倍も楽しむことができます。
1月以降はクリスマスマーケットもなくなり、町は少し物寂しくなります。しかしながら、シーズン外ということで飛行機のチケットが安くなったり、人気のホテルが少し安くなったり、人気観光スポットが空いていたり、良いことも沢山あります。ドイツの屋内はセントラルヒーティングが整っており、建物の中はとても暖かいです。(むしろたまに暑すぎるくらいです)
私が初めてドイツに行った時は2月でしたが、安く快適に旅行を楽しめました!
北ドイツ観光:ハンブルクから行ける穴場スポット
シュヴェリーン
ハンブルクの東にある湖に囲まれた美しい町であるシュヴェリーンですが、最大の見どころはフランス風の超豪華なシュヴェリーン城(MAP)です。町の周りにある湖もきれいで、旧市街(MAP)の街並みもオシャレで個人的には初めてドイツを旅行した時のハイライトの1つでした。
アクセスもちょうどハンブルクからベルリンへ行く道のりで訪れることができるので、ハンブルクからベルリンに移動するときに途中下車する価値のある町です。
シュヴェリーン城。2月の北ドイツはいつも悪天候…
北ドイツ観光:ドイツの首都ベルリンから行ける穴場スポット
ポツダム
日本人にとってはポツダム宣言で有名ですが、とても見どころ満載できれいな町です。ブランデンブルク門はベルリンで有名ですが、実はオリジナルのものはポツダムにあります。(ポツダムのブランデンブルク門のMAPはこちら)
18世紀に建てられたサンスーシー宮殿(MAP)は言わずと知れた観光スポットです。コンパクトですが豪華で広い宮殿や町自体が見どころであふれているので個人的にとてもおすすめです。
ベルリンのすぐ近くにあるのでベルリンを起点に、朝早めに行って丸一日ポツダムで観光するのがおすすめです。
ブランデンブルク門
サンスーシー宮殿
北ドイツ観光|まとめ
今回はフランクフルトより北のドイツの魅力的な町をご紹介しました。ドイツと言えばソーセージ、ビール、オクトーバーフェスト等、南ドイツのイメージが強いかもしれませんが、北ドイツもハンザ都市等歴史ある魅力的な観光スポットがたくさんあります。まだまだ紹介しきれなかった北ドイツの魅力的な穴場の観光スポットがありますが、この記事を読んで少しでもドイツへの旅行計画のご参考になれば嬉しいです!
それでは、Gute Reise!!!